四千の島々その1〜チャンパサック県の旅3

もう気が付けば月が替わってしまったなど信じられません。
ああまったく無精で申し訳のうございます。
猛烈に忙しかったのでございます(主に頭の中が)。
本日無事に学会発表が済みまして、別に暇になったわけではないのですが
とりあえず余裕めいたものができたので
前に書いたチャンパサック県の旅その3と参ります。

8月10日(うわ〜もう3週間前…)、
無事にパクソンに別れを告げてシーパンドンへ。
「シーパンドン」は直訳すると「四千の島々」。
メコンに無数の中州が浮かぶさまを「四千」と形容しております。
かなり昔より風光明媚な場所として知られており、
とりわけ最大の島であるKhong島と、
現在はバックパッカーの聖地になっている(らしい)
Khon島とデット島が有名です。
(そう、日本語にすると「コーン島」になる島が二つあるのです。
 ああ紛らわしい)

この島々の間をつなぐように滝が随所にあり、
ベトナムからカンボジアを経るまでは船が遡上できるらしいのですが
ここの名所「コーンパペンの滝」に阻まれて
これ以上船が登れないため、
なんとフランス植民地時代には滝の下から上に上がるため
Khon島とデット島の上だけに鉄道が敷かれていたんだとか。

今回の目的は、その後打ち捨てられ1990年代に発見された蒸気機関車と、
コーンパペンの滝、さらに絶滅危惧種である
メコンカワイルカを見に行くこと。

朝7時に出発。前に聞いておいたとおりLak8という町でバスに乗り換え。
(Lak8とは「米軍基地まで8km地点」という意味なんだとか。
 ラオスベトナム戦争ラオスの内戦の間米軍基地がありました)
これがまずかった。

「シーパンドン行き?」「シーパンドン行き!すぐ出るよ!」と言われて
乗ったのが「khong」島行き。
すぐさま乗せられ一路「シーパンドン」へ。
途中ありえないくらい押しの強い物売りにビビりつつ

↓なぜか途中停車したところで押し寄せる物売りさんたち ((((゚Д゚))))

確かナッカサンという町でバスを降りて舟に乗ってデット島へ渡るはず…
と思ったら、あれあれ?
バスごといかだ舟に乗っちゃったよ!?

うおおなんか間違えた!と気づいた時には後の祭り。
なんと、同じシーパンドンでも「Khong島」行きに乗っていたのです。
あうち!
そのままバスはメコンを渡ってKhong島へ。
しかたなくなすがまま「とりあえず俺はデット島に行きたいんだ」と
言ってみると、「じゃあ舟に乗るしかないね」と
着いたのとは別の船着き場で下されてしまいました。

しかたなく降ろされたところにあったレストランに入り、
デット島への行き方を聞くと、なんともう船やバスはないとのこと。
バイクをチャーターしてナッカサンに行くしかないらしい。
150000kip。…高いよ。まぢ高いよ。
がっくし。
あきらめてバイクチャーターの予約をして、
もうお昼だったのでそこでお昼ご飯を頼んで席に落ち着くと、
なんか端の方でビール飲んでるおっちゃんに呼び止められました。
「おーいこっちきて飲めよー」ということらしい。
しょうがないので行ってお話を聞いてみると
(ちなみに南部訛りはよく分かりません。あくまで気合と根気w)
どうやら船頭さんらしいです。
もう仕事上がったので一杯やってるらしい。
もうすっかり出来上がっていて上機嫌のおじさん2人。
なぜか仲良くなりました。わからんけどよいことだ。
「Khong島の滝を見に行きたいんだ…俺…」みたいなことを話すと

おじさんその1(陽気な方)
「おおなんだって?こいつ俺の友達なんだよ。Khong島にいるよ。
 こいつの家はゲストハウスやってるからこいつの家に泊まったらいいよ!
 こいつはパンって言うんだ。俺の友達だからタダでいいよ!なっ!」
おじさんその2(無口で渋い方)
「……うん、いいから電話番号教えてくれよ」

……ええええええ!?
なんだかわけがわからない(だってあんまり聞き取れないし)けど
面倒な気がするけど(のんびりする気だったし)
でもこれはある意味渡りに船!?
家ってなに!?どゆこと!?と思いつつも、
これもよかろうと思って電話番号と住所をお聞きし、
「うちの母ちゃんは「ポーン」だ。
 「ポーン母ちゃんの家」と言えば分かる」
と言われていきなりなぜか今夜の宿決定。
奇遇にもほどがある(笑)
(この時の写真を撮り忘れたのは大失敗)

その後ビールを1本おごって、私はバイクでナッカサンへ。
(バイクの兄ちゃん)

1時間くらいかかりました。遠かった!
確かに燃料代だけでも結構かかりそう。

ナッカサンはシーパンドンへの中継基地。
ほんとにバックパッカーまみれ。
船着き場に案内してもらって、デット島までまた船。
ここでは船が足のようです。
乗客は地元のおばちゃんと欧米人のお兄ちゃん。
おばちゃん、ちょっと話してると「あんた、「ヤー」要るかい?」
と言ってきてびっくり。
「ヤー」って、直訳すると「薬」なんですけど
タバコも麻薬も「ヤー」なので、「おいおばちゃん麻薬の売人かよ」と。
実際どうなのか分かりませんが。

デット島は船着き場にとにかくゲストハウスが密集してると
地球の歩き方』に書いてありましたが、まさにその通り。
もう、バックパッカーだらけバックパッカー向けお店お宿だらけ。

もうこの時点で3時過ぎであまり時間がなかったので
しぶしぶその場で適当にガイド屋に入って、
蒸気機関車、Khon島にあるリーピーの滝を見に行った後
ポーン母ちゃんの家を探してもらうことにしました。
しめて100,000kip。
あー大散財だ。今日は大散財だと思いつつ、
駆け足で、

機関車と、

リーピーの滝を見て(分かりづらいですが、大瀑布!)

ポーン母ちゃんの家へ。
うん、確かにそう書いてある。
…なぜか日本語もある(笑)

(ちなみに看板には「ビライさんの家」と書いてありますが
 ラオス語の方を見ると「ポーンビライのゲストハウス」とあります。
 箕曲さんから「こっちの人は名前を1音節に略しちゃうから
 よく聞かないと名前が全然わからないんですよ!」と聞いていましたが
 まったくそのとおりであることがよく分かりました。
 たった3音節を略すとかどんだけ横着なんだw)

ちゃんとおじさんその2(パンさんと言います)から
連絡が行っていたらしく、お母さんが快く部屋に通してくれました。
確かにゲストハウス!
全然表からはわからなかったけど!


…というわけで、無事宿にたどり着いたあたりで
長くなりすぎたので続きはまた次回。
今度こそ近日中に更新します。